投資

【ETF再入門】いまETFの優位性は どこにあるのか?

money-post2016-06-48-2

海外ETFの商品性はまだ改善の余地あり

money-post2016-06-48-3

 加えて、なかなか改善されない点が放置されている。それは、海外の証券取引所に上場している海外ETFに関するものだ。現在、東京証券取引所に上場しているETFは合計196本。その内、海外ETFは47本ある。

 ラインナップは豊富で、米国を始め、ユーロ圏、中国、インド、ブラジルほか、さまざまな国の証券取引所に上場する、その国の株価指数に連動するETFが揃っている。

 この海外ETFの何が問題なのか。一部の銘柄を除いて国内の残高が少ないため、きちんと株価指数と連動しないケースが頻発しているのだ。大量の売買が行なわれると、価格形成が歪んでしまう、というデメリットが存在する。

 海外ETFは、国内に上場しているものではなく、海外の取引所から直接買うという方法もある。最近は、多くの証券会社が、海外ETFを直接購入できるサービスを提供している。

 しかし、そのサービスには、コストが割高になるなど、別のデメリットが生じる。つまり、現状、海外ETFを資産運用の手段とするにはハードルが高いといえる。

 海外ETFは、全世界に5500本以上存在し、連動する指数も実にバリエーションに富んでいる。有望な投資対象も多い。個人だけでなく、世界中の機関投資家の運用手段となっている。

 低コストで投資ができるようになれば、日本の個人投資家の強力なツールになるだろう。海外ETFの商品性の改善が待たれるところだ。

 現在、全世界のETFの本数は5600本程度、運用資産残高は約3兆ドル(約327兆円)と言われている。この海外ETFを活用すれば、世界中の成長企業や産業に投資をすることが可能になる。個人投資家でも思い通りのポートフォリオを構築することができるはずだ。

※マネーポスト2016年夏号

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。