日経平均株価は10月半ばから騰勢を強め、年初来高値を更新するなど約1年ぶりの高水準で推移している。その中で兜町関係者が注視するのが、先日終了したばかりのラグビーW杯(ワールドカップ)に関連する銘柄だ。2020年の東京五輪でも恩恵を受けそうな銘柄が多く、今後の株価上昇も期待されている。
「トライ」「スクラム」といったラグビー用語が社名に含まれる企業にも注目が集まった。
帝国データバンクの調べによると、「トライ」が含まれる企業は273社、「スクラム」が114社、「ノーサイド」は44社に上るという。
カブ知恵代表の藤井英敏氏は、その中では防災関連銘柄のトライアイズ(4840)に期待を寄せる。
「大会開催中に台風19号が直撃して2試合が中止になったことで、来年の東京五輪に向けて防災関連銘柄に注目が集まるでしょう。同社はダムの建設コンサルなど防災関連を担う関連会社を持ち、各地で水害が続いた中で株価が上昇しています。東京五輪に向けても訪日外国人の安全確保は大きなテーマとなっていくので、今後の上昇にも期待が持てます」
アジア初となったラグビーW杯の経済波及効果については、大会組織委員会が「4372億円と予測される」とのレポートを出している。別掲の表に挙げた20銘柄は、複数の投資専門家がピックアップした今後も上昇期待のラグビーW杯関連銘柄の数々だ。事前の予想を超える盛り上がりを見せた関連株には引き続き注目したい。
※週刊ポスト2019年11月8・15日号