台所で過ごす時間を圧縮したり、家事をラクにしようとアイディアグッズを買い集めるが、すぐに使わなくなる、といった悩みはよく聞かれる。フレンチのシェフから料理専門家政婦に転身し、“伝説の家政婦”としてレシピ本も多数出版するタサン志麻さんのキッチンに突撃取材した。
「築60年のレトロな家をリノベーションし、掃除しやすい業務用のシンクを入れました。シェフ時代は道具にこだわることも仕事のうちでしたが、家政婦の仕事場はさまざまな一般のご家庭です。“今あるもの”をマルチに使うことが当たり前になりました。シンプルな道具をいくつものシーンで使ってモノを減らせば、洗い物も減って収納も掃除もラクになって、一石二鳥どころか三鳥です」(タサンさん・以下同)
収納のコツとしては、ストック用の調味料など、重いものは床下に入れる。「大工仕事が得意な夫の手作り。昔はどこの家にもあった収納術ですが、地震の時も安心です」
さらに収納器具に関しては「自然素材のかごは通気性がよく、洗って半乾きのものでも収納できます。インテリアの馴染みもよく、なんでも放り込んでおけるので楽ちんです」と話す。