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長く働くほど年金が増える新制度、4つの働き方パターンで検証

 働きながらもらえる年金の増額幅は、当然、「月給」(納める年金保険料)が多いほど大きくなるが、人生プランの考え方や家族の置かれている状況によってどのパターンか、上手に選択していく必要がある。以下は、具体的な働き方の想定だ。

■「老後はのんびり働いて趣味などに多くの時間をあてたい」
 そう考えている人はB氏の働き方パターンだろう。年金のアップ率は低いものの、夫婦の年金は月22万円から毎年少しずつ増えていくうえ、それに加えて月10万円の給料がある。65歳以降の月収が32万円程度あれば生活にも余裕が生まれ、趣味にある程度のお金も使えそうだ。「妻がパートで働いているから自分はそれほどあくせく働かなくても十分生活できる」というケースもこの働き方を選べる。

■「老親の介護が必要だ」
 親の介護に時間が取られるが、介護費用がかかるから働きたい──そういう人はフルタイム勤務は難しい。やはり時間に余裕がある働き方で、年金以外の収入があるB氏のパターンが参考になるはずだ。

■「仕事が生きがい」
 仕事が生きがいで完全リタイアするのは不安。「できれば生涯現役を目指したい」という人はフルタイム勤務で稼ぐC氏やD氏の働き方だ。65歳で完全リタイアしたA氏と比べると、同じ65歳から年金受給しながら、85歳(65歳男性の平均余命)までの年金総額はC氏は約200万円、D氏は約280万円多くなる。「貯金が少なく、老後資金が不安だ」という人も、年金をもらいながら働くことで75歳までの給料収入から貯金を増やせる。

■「貯金ゼロでも夫婦でいい老人ホームに入りたい」
「年を取って子供たちに迷惑をかけたくない」と将来の老人ホームへの入居を考えている人は少なくないはずだ。しかし、それなりにグレードが高い老人ホームに夫婦で入居するとなると費用が大変だ。老人ホームの事情に詳しい介護ジャーナリスト・末並俊司氏が語る。

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