投資情報会社・フィスコが、株式市場の11月5日~11月8日の動きを振り返りつつ、11月11日~11月15日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は上昇した。週間では5週連続高を見て約541円の上昇幅となった。
3連休明けとなった週初5日の日経平均は、前週末比401.22円高の23251.99円と大幅高し、終値としても10月29日の年初来高値を更新した。日本の3連休中、NYダウは大幅続伸し、約3カ月半ぶりに最高値を更新した。10月雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を上回ったほか、トランプ大統領が米中貿易協議の合意「第1弾」の署名場所について言及したことが好感された。東京市場では、日経平均が23328.52円(前週末比477.75円高)まで上昇する場面があるなか、米中摩擦への懸念が和らぎ、コマツ<6301>が5%超上昇するなど景気敏感株が大きく買われたほか、富士フイルム<4901>が富士ゼロックスを巡る報道を受け急伸した。
5日のNYダウ、ナスダック指数がともに連日で最高値を更新し、6日の日経平均も小幅続伸し、連日で年初来高値を更新した。短期的な過熱感から利益確定売りに下げに転じる場面もあったが、為替の円安・ドル高も支えとなって大引けにかけて持ち直した。
米中首脳会談の開催時期が12月に後ズレ見込みであると報じられ、貿易摩擦解消への期待がやや後退したことを受けて6日のNYダウは前日比0.07ドル安と上げ一服となった。この流れを受けて7日の東京市場も朝方は利食い売りが先行して始まったものの、日経平均は大引けに掛けてプラス圏に引き戻して、日経平均は3日続伸し終値ベースで連日の年初来高値更新となった。ファンド事業の損失計上で7-9月期が大幅赤字になったソフトバンクG<9984>が朝安後は下げ渋りに転じるなか、決算が好感されたオリンパス<7733>が一段高、後場の取引時間中の決算発表後に買いが優勢となったトヨタ<7203>の上昇が好地合いを継続させた。