ここからも、米国株が2016年3月までの過去30年において、堅調に上昇していることが分かる。ITバブル崩壊やリーマン・ショックという金融危機があっても、5年や10年のスパンで見れば、NYダウやS&P500は日経平均より高い上昇率を誇っていた。
NYダウやS&P500といった海外の株価指数への取引はインデックスファンドもしくはETF(上場投資信託)を購入することで実現できる。インデックスファンドは株価指数などのベンチマークの値動きに連動するように運用されるファンドで、投資信託のひとつ。一方ETFは取引所に上場している投資信託で、インデックスファンド同様に、指数に連動するように設計されている。
いくら魅力的な市場が海外にあったとしても、現地のニュースを追いながら、日本からその国の個別株や不動産に投資するのは、投資経験の浅い人にとって、ハードルの高い方法だろう。しかし株価指数なら日本の証券会社からでも手軽に取引ができるため、投資ビギナーでも海外市場への投資が実現しやすい。アメリカの株価指数以外にも、イギリスやヨーロッパ、インドなど、指数の対象となる市場は多数ある。
国内市場だけではなく、世界の市場にも目を向け、投資先を探すほうが賢明といえそうだ。