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【日本株週間見通し】日経平均は2週連続高 今週は年初来高値の更新に期待

 今週の日経平均は、11月26日の年初来高値23608.06円更新を目指す展開が期待される。今週は米国による対中関税発動期限、FOMC(米連邦公開市場委員会)、ECB(欧州中央銀行)理事会、英国総選挙、メジャーSQ(特別清算指数)と、相場に与える影響度が大きいメーンイベントが目白押しとなっており、事前の予想は従来に増して難しい。

 ただ、最大のポイントは、15日に期限を迎える米国による対中追加関税第4弾の残り(携帯電話、ノートパソコンなど)の部分の発動が回避され、最終的には米中第1段階合意ができるかどうかにある。15日の米国による対中関税発動期限までは、トランプ大統領を始めとする米中要人の発言やメディア報道などヘッドラインに振り回されることになる。

 一方、FOMC、ECB理事会において金融政策は目下のところ波乱要素は見あたらないが、景気・経済動向についての発信には注意が必要になる。このように警戒材料は多いものの、東証が5日発表した11月第4週(25-29日)の投資部門別売買動向(現物、1部・2部・マザーズ・ジャスダック合算)では、海外投資家が2週間ぶりに買い越しに転じているなど、需給的には支援材料もある。

 13日のメジャーSQを控えて、動きとしてはリスクオンの流れに傾斜しているとも読み取る事ができる。事業規模26兆円の経済対策が5日に閣議決定したことも、相場の下支え要因だ。日経平均は11月5日以降、下振れ場面があっても終値ベースでは23000円を堅持する底堅さをみせている。一方、23500円ラインが心理的節目として上値を抑えているが、これを超えてくると、11月26日の年初来高値23608.06円更新が意識されてきそうだ。

 物色にあたっての基本的な流れは、米中協議の進展および第1段階合意の具体化がみえてくれば主力・ハイテク優良株が主導する展開となり、それらに進展が見えない場合は内需・ディフェンシブ株と中小型の材料株相場がリードする2パターンの動向を想定しておく必要がある。このほか、今週は4銘柄、翌週は12銘柄が新規上場し、IPOラッシュが始まる。6日にかけてジャスダック平均が11日連続高となるなど新興銘柄にも関心が向かいやすくなってきた。

 今週の主な国内経済関連スケジュールとして、9日は10月国際収支、7-9月期GDP改定値、11月景気ウオッチャー調査、10日は11月マネーストック、11月工作機械受注、11日は11月国内企業物価指数、10-12月期法人企業景気予測調査、12日は10月機械受注、11月都心オフィス空室率、13日は10-12月期日銀短観、メジャーSQが予定されている。

 一方、米国など海外主要スケジュールとしては、10日はFOMC(11日まで)、中国11月消費者物価・11月生産者物価指数、11日はパウエルFRB議長会見(経済見通し発表)、米11月消費者物価指数、米11月財政収支、12日は英国総選挙(英議会下院)、ECB定例理事会(ラガルド総裁会見)、EU首脳会議(13日まで)、米11月生産者物価指数、13日は米11月輸出入物価指数、米11月小売売上高、米10月企業在庫が予定されている。

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