誰もが知るような有名な人気映画やドラマ。日常生活の中で、そういった作品が話題になることも多い。しかし、必ずしもそういった作品を見ている人ばかりではないのも事実であり、有名作品を見ていないことでデメリットを感じたこともあるという人もいる。
ネットでは、とある若い男性がマンガ『ドラゴンボール』を読んでいないことで、先輩社員にいじられたという逸話から「ドラゴンボールハラスメント」なる言葉も生まれているが、『ドラゴンボール』に限らず、そうした事例は少なくないようだ。40代の男性会社員・Aさんはこう話す。
「私はそれなりに映画やドラマは見ている方だと思うのですが、どちらかというと大人向けの作品が好きで、ディズニーのアニメ作品やジブリ作品はほとんど見ていないんです。でも、映画が好きだとかそういう話題になると“ディズニーの〇〇見ました?”といった質問をされることが本当に多い。それで“見ていないんです”と答えると、会話が一気に途絶えるし、自分がつまらない人だという印象を与えたんじゃないかと心配にもなるんです」
有名作品の話題で盛り上がれなかった際は、なんとなく損をした気にもなるという。
「有名映画が共通の話題になることもあるでしょうし、ちょっとくらいは知っておいたほうが良いとは思います。でも、だからといって、興味がない映画やドラマ時間を割こうという気にもなれないので、難しいところです」(Aさん)
有名作品を見ていないということで、ショッキングな言葉をかけられてしまうケースもある。30代の自営業の男性・Bさんが明かす。
「以前、取り引き先の同年代の男性との雑談の中で、その時すごく流行っていた某シリーズ物映画の話題になった時のこと。ちょっと興味はあったけど未見だったので、『まだ見てないんです』と話したら、『それは人生を損しているよ!』とかなり強い感じで言われました。
さらには、私が好きだと話していた別の映画の名前を出して、“そんなのを見るなら、〇〇を見たほうが絶対に面白い”とまで言われてしまった。自分の趣味を否定するような発言を受けて、ちょっとショックでした。そのことがあってから、見てもいないのに、その有名作品のことが嫌いになってしまいました」