現状、最も金利が低いのは最初の2~3年の金利が固定される短期の当初固定型だ。しかし、固定期間が終われば引下げ幅は大幅に縮小されて金利は上がるうえ、上がった後の期間のほうが長い。将来の金利水準を厳しめに見積もった総返済額もシミュレーションしながら慎重に選ぶ必要があるだろう。やはり最も安心なのは全期間固定だが、残りの返済期間や残債額によっては金利水準が魅力的な10年固定を選ぶのも手だ。
難しいのは金融機関とローン商品の選択で、これは一筋縄ではいかないと覚悟しておきたい。総返済額は借入れ時の金利に加え、借りる人の信用度によって変動する保証料や金利の優遇幅、将来の金利や手数料、固定期間の終了後の優遇幅など数多くの変数がある。
しかも、同じ金融機関の異なる商品をミックスすることも可能なので、最もお得なプランを選び出すことは専門家でも難しい。まずはリスクマネジメントの観点から返済期間や固定期間を絞り込んだ上で選びたい。
※マネーポスト2016年夏号