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【日本株週間見通し】日経平均3週ぶり下落で今週は様子見ムードか

 23日のNYダウは、新型肺炎の感染拡大を巡り、中国政府が複数都市での移動制限措置を実施したことから中国経済の減速懸念が強まり3日続落となったものの、世界保健機関(WHO)が非常事態宣言を見送ったことから懸念が和らぎ、引けにかけては下げ幅を縮小した。また、ナスダック指数が続伸し3日ぶりに史上最高値を更新したことを受けて、24日の日経平均は反発で始まった。

 新型肺炎への懸念が根強く一時マイナス圏に沈んだものの、半日取引の香港株が小幅ながら反発したことが下支えとなって大引けにかけて持ち直した。任天堂<7974>、トヨタ<7203>などが堅調となる一方、前日の決算発表で通期の営業利益予想を下方修正した日本電産は前日比プラスでスタート後に下げ、アドバンテスト<6857>、ソニー<6758>などが売り物に押された。

 大引けの日経平均は前日比31.74円高の23827.18円と小反発した。ただ、TOPIX(東証株価指数)は小幅続落した。

 今週の日経平均は落ち着きどころを探る展開となりそうだ。先週の東京市場は、中国武漢市を発生地とした新型コロナウイルスの感染拡大による中国経済の停滞懸念に影響を受ける展開となった。今週も新型肺炎の感染拡大が投資家心理の重荷となり、全般は模様眺め気分が広がりそうだ。また、中国市場が春節休暇入り(香港市場は28日、上海市場は30日まで)することで、コロナウイルス騒動が落ち着くまでは、地理的に近い日本株をヘッジ売りという動きになる懸念から市場心理はリスクオフに傾いている。

 ただ、スケジュール的にはFOMC(連邦公開市場委員会)が28日から29日にかけて開催され、日本時間30日の午前4時に声明が発表されることが注目される。米国金融政策に変更はない見込みだが、新型肺炎の感染拡大を受けてマーケットをにらんだハト派的な内容となる期待もある。また、英国の欧州連合(EU)離脱実現に必要な離脱関連法の法案が22日までに英上下両院を通過、エリザベス女王の裁可を経て成立することから、欧州マーケットの落ち着きも期待されブレグジット問題ではアク抜け感も出てこよう。

 2月4日に開催されるトランプ米大統領の一般教書演説までは方向感が定まりにくい展開となることが予想されるなか、物色は企業の決算発表を手掛かりとした業績相場の色合いを強めてくることが想定される。

 ハイテク・優良株の先陣を切って業績発表の日本電産は通期予想を下方修正する一方、自社株買いを発表して乱高下となった。出鼻をくじかれた形だが、需要底入れ期待から半導体関連株の循環物色が続いている。

 27日は日東電工<6988>、28日は信越化<4063>、エムスリー<2413>、29日はファナック<6954>、キヤノン<7751>、NEC<6701>、アドバンテスト、30日はアンリツ<6754>、任天堂、東エレク、野村<8604>、NTTドコモ<9437>、31日はコマツ<6301>、日立<6501>、TDK<6762>、みずほ<8411>が決算発表を予定している。

 今週の主な国内経済関連スケジュールは、28日に12月企業向けサービス価格指数、29日に1月消費動向調査、1月20日・21日の金融政策決定会合の「主な意見」、31日に12月失業率・有効求人倍率、12月鉱工業生産、12月商業動態統計が予定されている。

 一方、米国など海外主要スケジュールでは、27日に米12月新築住宅販売件数、28日にFOMC(29日まで)、米12月耐久財受注、米11月S&PコアロジックCS住宅価格指数、米1月CB消費者信頼感指数、29日に米12月中古住宅販売仮契約、30日に英国金融政策発表、米10-12月期GDP速報値、31日に中国1月製造業PMI、EU10-12月期GDP、米12月個人所得・個人支出が予定されている。

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