中国発の世界同時株安の影響で、日本株も乱高下が続いているが、こうした時期こそ絶好の投資チャンスだと見る向きも少なくない。では、今後の上昇期待が高いのは、どういった銘柄なのだろうか。投資情報サイト「東京IPO」編集長・西堀敬氏が解説する。
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注目したいのは、業績よりも需給の変化が起こりやすい東証1部への市場変更の可能性が高い銘柄だ。新興市場から東証1部に鞍替えとなれば、ファンドなど機関投資家の買いが確実視され、値上がりする確率が非常に高まる。それを先回りして仕込みたい。
そうした意味で私が注目しているのが、2014年7月にIPOしたVOYAGE GROUP(東証マザーズ・3688)だ。好業績に伴い、2015年中の東証1部市場への鞍替えが十分に考えられる。
同社は自社サイト「ECナビ」でのポイント付与などにより顧客企業の販促を支援するメディア事業、インターネット広告の仲介を手がけるアドテクノロジー事業が収益の両輪だ。2014年の国内インターネット広告費の市場規模は1兆円を超え、前年から12%増となった。中でも同社が手がける広告の最適化を支援する運用型の広告市場は前年から24%増という高成長が続いている。
こうした市場拡大の追い風を受けて、2015年9月期第3四半期の累計連結決算の売上高は前年同期比17.2%増の131億8500万円、経常利益は同16.5%増の16億8000万円で着地。通期の業績予想では売上高は前期比19.6%増の180億円、経常利益は同21.7%増の23億円を見込む。年間配当も従来の無配予定から10円にすると発表している。これが達成されれば、1部への鞍替え基準はクリアすることになる。
※マネーポスト2015年秋号