とはいえ安倍首相が「アベノミクスのエンジンを最大限ふかす」と語るように株価が上がる可能性も。これからも金価格が上昇するかどうか心配にもなるが――。豊島さんはそれに対してこう答えた。
「私は2020年までに、控えめに見ても1gあたり7000円にはなると見ています」
なんと、現在より2500円近くも上がるという予測だ。その根拠は地球上の金の量は一定で、人間の都合で増やせないことと、インドや中国での根強い金人気。
「2015年も、この2国で世界の年間生産量の半分を買い占めています。価格が少しでも下がったら買い増してくるはずです。つまり、金の価格は世界とつながっています。今後、日本の景気がよくなっても悪くなっても、今の傾向は変わらないでしょう」
では、私たちが・輝く資産・を手に入れるには、どうしたらいいのだろうか。金というとイメージするのは金の延べ棒(純金バー)だが「純金バーはある程度まとまった量を買わないと、手数料が高くついてしまいます」と豊島さん。
かわりに初心者にすすめるのは「純金積立」だ。これは、田中貴金属工業や三菱マテリアルといった地金や金貨を扱う会社に金を保管してもらいながら、毎月少しずつ買い増していくというものだ。
田中貴金属工業貴金属リテール部の前田成子さんは「当社の『純金積立』なら、月々3000円から、『net純金積立』なら月々1000円から無理なく始めることができます。『net純金積立』の購入手数料は積立金額に対し1.5~5%と低めです」と、その手軽さをアピールする。