経験や特別な資格を持たなくてもできる仕事はたくさんある。生活経済ジャーナリストで城西国際大学大学院准教授の柏木理佳さんが言う。
「たとえば、外国人を相手にスカイプ(インターネットのテレビ電話)を使って日本語講師をする仕事があります。相手は日本語で会話することを求めているだけなので、資格が不要なことはもちろん、英語が話せなくてもOKという場合もあります」
どんな在宅ワークを始めるべきか迷っている人は、自分の趣味や特技を生かすといい。ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんが解説する。
「『ラクマ』や『ミンネ』といったハンドメードの商品を販売できるフリマサイトを活用している作家さんたちは、もともと“好き”でやっていたことを商売に結びつけています。手作りのアクセサリーやぬいぐるみを販売して、月に80万円以上稼ぐ人もいる」
ゲームが好きな人は、ユーチューブのアカウントを取得し、ゲームの実況や攻略動画を配信すれば収入につながる可能性がある。「5G元年」といわれる今年は、動画配信サービスの需要が高まるといわれており、センス以上に技術が求められる動画編集にかかわる仕事は、最も狙い目だと堤さんが断言する。
「動画編集を依頼したい企業に対して、編集できる人が圧倒的に足りないというのが現状です。需要に供給が追いついていないので、基本的なことができれば依頼は来ます。1分程度のムービー編集なら初心者でも2万~3万円ほど稼げますよ」
スマホで撮影した子供の動画を編集したことがある人もいるだろう。趣味にかけている何気ない時間をタダで終わらせるのはもったいない。
しっかり稼ぎたい人から、小遣い程度を稼ぎたい人まで、だれでも始められるおすすめの在宅ワークはあるので検討してほしい。
「会社に来なければ、企業側も電気代や交通費の節約になる。テレワークは、働き手だけでなく、雇い主にもメリットがあるんです」(柏木さん)
コロナ騒動で、思いがけず広まったテレワーク。その可能性は、老若男女問わず、ますます日本中に浸透しそうだ。
※女性セブン2020年4月9日号