新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、7都府県で緊急事態宣言が発令されている。すでに外出自粛などで生活は一変しているが、今後はさらに制限が増えることになる。生活が変わればお金の使い方も平時とは全く異なるので、変化を把握し、予期せぬ赤字を出さないようコントロールする必要があるだろう。
エンターテインメントや旅行、会合などが真っ先に自粛の対象となったので、レジャー費や交際費、それに伴う交通費が大きく減ったと実感する家庭は多いだろう。また、交際だけでなく一人や家族での外食も控えることになる。額が比較的大きいので、支出の面だけで見れば、家計がラクになったと感じる人もいるかもしれない。
外出が減ると、身だしなみやオシャレにかける費用も少なくなる。本来は季節の変わり目で、春夏物の洋服や靴を新調する時期だが、当面は必要ないと感じる人も多いだろう。散髪や美容院、エステ関連に通う頻度が減ったり、そもそも控える人も多い。メイクの機会も減るので化粧品代も節約できる。
その一方で、増える支出もある。大人はテレワーク、子どもは休校と家族全員が家で過ごすとなると、家庭内の支出はどうしても増えるからだ。
まずは食費だ。3食を自炊するとしても、これまで支払っていた外食費や給食代と相殺すれば賄えそうにも思えるが、現実は多くの家庭が食品の備蓄を増やしており、本来必要な量よりもはるかに多くの買い物をしている。また、食事作りを担う主婦・主夫にとっては、家族全員分を3食支度しなければならないストレスは大きく、どうしても割高な加工食品や冷凍食品を買ったり、出前やテイクアウトを活用するといった支出も増えてくる。外食費のマイナスをはるかに上回る食費増となる家庭があってもおかしくない。
過剰な備蓄を控えたり、食事作りを分担して負担を軽減するなどし、食費の増えすぎを抑えたい。