外国為替市場は、日本時間で月曜早朝から土曜早朝まで、休むことなく動いています。しかし週末、もっと具体的に言うと土曜の早朝から、月曜の早朝まで、完全にマーケットは休止となり空白地帯となります。
この週末の空白地帯に事件が発生したり、重大発表があったりしたことにより、前週末の引け値と翌週初寄り付き値の間に、乖離が生じる、相場的に言うと「窓が開くこと」を週末リスクと呼びます。
たとえばドル/円を105円で買っていて、ストップロス(損切り)を1円下の104円に入れて、マーケットは106円の引けで越週したとします。そして週末の空白地帯で、たとえばドル安/円高になる大規模なテロとか声明が出て、翌週初103円から始まったとします。
その場合、市場慣行として、ストップロスをたとえ104円で入れていても、週末に106円と103円の間に窓が開き、翌週初の始まりが103円からであれば、ストップロスがその水準で執行されるリスクがあります。
そういう意味で、週末のリスクは各週末必ずあるということを納得した上で、ポジションを翌週に持ち越す心構えが必要です。
最近の例でいえば、2016年6月24日(金)のイギリスEU離脱決定後のポンド/円がそうでしょう。翌週の6月27日(月)には約3円の窓を下に開けて相場はスタートしました。もちろん週末リスクは「下げ」も「上げ」もありますし、どの通貨ペアにも存在することをお忘れなく。
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