特に危ぶまれるのがタワーマンションだという。
「タワマンは管理費が高く、月に5万~6万円かかるところも珍しくない。経済が冷え込み、メリットがなくなれば、滞納者や退去者が続出するでしょう。バブル期に乱立し、管理費滞納から廃虚同然になり問題となった苗場(新潟県)のリゾートマンションの二の舞になりかねない」
では、人気を集めるのはどんな物件だろうか。世代・トレンド評論家で「おひとりさま」や「草食系男子」などの新語を世に広めた牛窪恵さんはこう話す。
「不動産は、テレワークに適した小部屋つき物件が当たり前になる。リモート会議ができるよう遮音性に優れ、画面に映り込んでもいいように、おしゃれな壁紙に人気が出るでしょう。もちろん内見はVR(バーチャルリアリティー)。実際の部屋を見ずに引っ越しを決める人が増える」
ゴーグルを装着することで360度の立体映像を見ることができるVR技術なら、わざわざ出向かなくても、そこにいるかのような体験ができる。すでに不動産の内見や自動車の試乗に取り入れられており、実物を見ずに契約に踏み切る人が増えているという。
「その傾向は婚活にまで波及。直接会ったことのない人とオンライン交際するカップルも出てきています。一度も直接会わないままプロポーズに至る“リモート婚”が増えるかもしれません」(牛窪さん)
自宅に居ながらデートを重ねることで「素の自分が出せる」という、意外な効果もあるようだ。
※女性セブン2020年6月11日号