東京に出て1人暮らしを始めると、とにかく驚くのが家賃の高さだ。一般的に家賃の目安は収入の3割程度と言われているが、その計算なら収入が20万円だと家賃は6万円。その額では、築年数、駅からの距離、日当たりなど、どこかで妥協しないと良い部屋は見つからない。東京近郊で少しでも家賃が安い場所はないものか? 1人暮らし物件の家賃相場が5万円以下の街について、ライターの金子則男氏が解説する。
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前回の〈東京23区内で「家賃相場6万円台」の駅はいくつある? 最安の駅は?〉という記事で、都心部で安い家賃の場所はどこにあるかを解説しましたが、東京近郊でワンルーム・1K・1DKの家賃相場が5万円以下(ライフルホームズ調べ。5月27日時点)という条件で調べてみると、2つのポイントがあることが分かりました。
まずポイントの1つは国道16号線です。東京をぐるっと取り囲むように走る国道16号線は、横浜、町田、八王子、川越、大宮、春日部、柏、千葉など、都心から30~40kmの場所に位置する衛星都市を結ぶ超重要幹線道路ですが、鉄道各線の「家賃5万円以下で、もっとも都心寄りの駅」を調べると、かなりの確率で国道16号線がリンクしてきます。
【JR】
中央線=西八王子(4.57万円)
常磐線=北柏(4.21万円)
東北本線=東大宮(4.84万円)
埼京線=指扇(4.83万円)
総武線=西千葉(4.98万円)
青梅線=牛浜(4.34万円)
【私鉄】
小田急線=玉川学園(4.89万円)
東急田園都市線=つきみ野(4.98万円)
西武池袋線=狭山ヶ丘(4.50万円)
大雑把な捉え方としては、家賃5万円以下の場所に住むなら、国道16号線のあたりまでは都心から離れる必要がありそうです。