雇用環境が悪化しても、「正社員」を解雇するには企業側にさまざまな法的ハードルがあるため、ある日突然、首を切られ収入が途絶えるということはなかなかない。雇用保険に加入していれば、万が一職を失っても「失業手当」で当座を凌ぐことができる。だからこその“恨み節”だが、こんな声もある。
「会社員は“社畜”と揶揄されるように、アルバイトやフリーのような自由も気楽さもない。法律で守られているのはその対価だと考えている」(50代会社員)
政権は「多様な働き方」のフレーズで改革を推し進めてきたが、セーフティネットの整備は追いつかず、その結果、職場では新たな「分断」が起きている。
※週刊ポスト2020年7月3日号