「コロナ前は、私にとってハンドクリームは、ケア以上に香りを楽しんでリラックスするためのアイテムでした。海外メーカー系で2000円前後のものを、気分によって使い分けていましたが、正直、潤いは微妙だったり、感触もイマイチ。最近は手荒れをしっかりケアしたい時も多いので、ドラッグストアで売っている600円くらいの尿素入りハンドクリームをメインで使っています」(Bさん)
度重なる洗浄やアルコール消毒が必要な医療現場では、どのようなハンドクリームを使っているのだろうか。看護師として働くCさん(30代/女性)に聞いた。
「病院ではコロナが流行し始めた時期から、ハンドソープと一緒に、ポンプに入った保護クリームも何箇所か用意されるようになりました。無香料でかなりサラッとしたタイプで、医療や介護の現場でよく使われている業務用です。それとは別に、自分用のハンドクリームを持っている人も多いですね。手荒れ具合や好みですが、ビタミン系クリームを持っている同僚が多い気がします」(Cさん)
麻酔科医のDさん(40代/女性)は「ワセリン」を愛用しているという。
「以前、小児科の同僚が『オムツかぶれにワセリン』と言っていたのを聞いて以来、肌のケアはほぼ全身、安いワセリンで済ませています。薄く塗ればそれほどべたつかないですし、保湿には十分。しょっちゅう塗り直さなくてはならないことを考えると、安くてシンプルなのが一番です」(Dさん)
「高いものがいい」わけでもない?
これまでの話では、商品の値段と手肌への効果はあまり相関しないようにも思えてくるが、実際のところはどうなのだろうか。ハンドクリームを製造・販売する化粧品会社に勤めるEさん(40代/女性)に聞いた。
「どんな商品にも言えることですが、必ずしも『価格が高いものの方が、効果が高い』というわけではないんです。パッケージや広告にお金を使えば、それなりに商品の価格に反映されますからね。また、香りが強い製品は合成香料が使用されていることも多く、それが肌に合わないと感じる原因となっている可能性もなくはない。価格だけに惑わされず、成分を調べてみることも大切です」(Eさん)
今は新型コロナウイルスの影響で、店頭からはテスターが消えている状態。自分に合うものを見つけるために、試行錯誤している人も少なくないようだ。