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富士通ゼネラル(6755):円高・銅価格安が追い風に空調機部門の市場環境は良好

富士通ゼネラル(6755)市場平均予想

tomatsu20160704

企業概要

 同社は空調機事業を中心に、消防・防災など情報通信システム事業、電子デバイス事業を世界109ヵ国・地域で展開するグローバルな電機メーカーです。主力は売上全体の8割以上を構成する、ルームエアコンなどの空調機器です。

 ルームエアコンを得意とし、国内量販店シェアはパナソニックに次ぐ2位を誇り、中東、ヨーロッパ、オーストラリアなど11ヵ国でシェアNo.1を誇ります。世界では「FUJITSU」あるいは「GENERAL」ブランドで知られ、中国ではなんと「富士将軍」と呼ばれています。そんな同社の空調機は世界で5位以内にランクインしており、さらにインドなど新興国開拓も積極的に進めています。

 海外売上高は全体で64%、その内空調機部門の海外売上は77%に上ります。

 生産はタイ・中国を拠点として全て海外で行っているので、円高が進めば輸入コストなど低減メリットを享受することができる体質です。また投資単位の100株への引下げを検討しており、株取引においては流動性アップが期待されます。

注目ポイント

 同社の海外売上比率は6割を超えていますが、空調機は全て海外生産で日本での販売は輸入することになります。そのため、円高は輸入コストを抑制し利益を押し上げる効果をもたらすので、マーケットにもよりますが、円高に振れると同社の業績は上振れることとなります。

 さらに銅価格は中国の経済減速を背景に需要が縮小しているため低位推移しており原価が抑えられます。また、オペレーションの効率化にもこだわり、生産・販売・在庫計画の一元管理によるコスト削減努力も評価したいところです。実際2013年3月期から円安トレンドとなり、同社にとっては逆風の吹く時間が長かったにもかかわらず、事業成長を遂げたという実力も魅力的です。

 現在の為替水準だと同社の計画は保守的となり、上方修正や増配の可能性も含んでいると思います。

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