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コロナで給料大幅減 自動車・旅行・航空・外食…各社社員たちの嘆き

 JALは特別支援金15万円をほぼ全社員に対して7月初頭に支給することを発表したが、4月以降、毎月10万円程度の手当分が収入から減っていたとすれば、埋め合わせには足りない。

 JAL広報部に聞くと、「給料と手当についてはもともと公にしていないのでお答えできかねます」との回答だった。全日空(ANA)にも尋ねた。

「国内・国際線を問わず多くの運休・減便を行っていることもあり、雇用の維持は前提とする中で、従業員の夏季一時金減額(昨年2か月分→1か月分)としております。加えて、役員報酬の減額、全役員の賞与の全額返上、管理職の月例賃金の減額を実施・予定しております。また、グループ35社約4万2000名を対象に一時帰休制度を導入しておりますが、休業期間の賃金減額分は休業手当として全額補填しております」(広報室)

夏のボーナスが不支給に

給与20%カットとなった幸楽苑

給与20%カットとなった幸楽苑

 外食産業も深い傷を負った。5月1日、ラーメンチェーン大手の幸楽苑ホールディングスは、5月から7月までの3か月間にわたり、グループ社員約1000人の「給与の20%減額」と、「夏のボーナスの不支給」を発表した。同グループの40代社員が憤る。

「説明も十分でないうちに発表されて、驚いた社員が多かった。私は発表後に初めて知りました。しかも20%カットは基本給ではなく、残業代など諸手当を含めた給与です。私は手取りが月24万円ほどで、3か月で14万4000円ほどの減給となります」

 そのうえ、冬のボーナスまで減額される可能性があるという。別の30代社員が語る。

「当社の冬のボーナスは上半期の業績で決まります。今年4月からの上半期業績は大幅減と言われているので、社内では『冬のボーナスも出ないかも』と囁かれています。住宅ローンをボーナス払いしている社員は『これからどうなるんだ』と困りきっています」

 幸楽苑ホールディングスに尋ねると、「新型コロナの影響で、取材は一切受けていません」(広報マーケティング部)と答えるのみだった。

※週刊ポスト2020年7月10・17日号

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