テレワークの基本ツールのひとつが、法人向けのグループウェア。グーグルはGmailをはじめ様々なツールを無料提供しているが、中でも有料のグループウェアが「G Suite(ジー・スイート)」だ。2019年末の段階で月間アクティブユーザー数が20億人を越えていたが、テレワーク導入の流れで、さらに採用する企業が相次いでいるという。
グループウェアとは、組織の基盤となる情報共有やコミュニケーションを支えるためのソフトウェア。要はビジネスチャットやWeb会議、オンラインストレージといった便利ツールがパッケージになった、法人向けの有料プランだ。
G Suite人気の理由のひとつとして挙げられるのが、Gmailアカウントの圧倒的な数の多さだ。グループウェア導入に伴う主な課題は、社員がなかなか使いこなせないこと。しかし普段からGmailや連携機能を使いこなしている社員であれば、G Suiteにもすんなり対応できる。ほかにも管理者機能を使えば、情報漏洩などのリスクを抑えられる点も魅力だ。
なお、今年5月にはG Suiteで使えるWeb会議ツール「Google Meet(グーグルミート)」が、無料ユーザーにも開放されるようになった。G Suite版に比べるとスペックは多少ダウンするが、連続利用時間は60分、最大参加人数は100人と、大会議にも十分対応できる(9月30日までは24時間利用可能)。
実はGmailアカウントでも、すでに2つのWeb会議ツール(Hangouts、Duo)が利用できるのだが、参加可能人数が少なく、いずれも組織向けとは言いがたかった。Google Meetの無料開放で、Web会議の選択肢もますます増えていくことだろう。
※週刊ポスト2020年8月1日号増刊『ゼロから始めるテレワーク最強攻略ガイド』より