そもそも「リア充」「おうち充」という言葉にも疑問を持っているというAさん。世の中にこう問いかける。
「『リア充』っていう言葉にも疑問をもっていたんです。“リアル”ってなんですか? 自粛期間中、みんなが余儀なくされた“おうち時間”は“リアル”じゃないんですかね? って言いたい。コロナ以降は『おうち充』という言葉も出てきて、謎過ぎです。“充実”って何ですか? 私が満足、充実したと思えばそれがリア充でありおうち充ですよね? 不思議な言葉です」(Aさん)
Bさん(20代男性/製造業)も、元来自宅で過ごすことが一番好きだという。それだけにコロナ禍によく聞くようになった「家での時間を楽しもう」というフレーズに違和感を覚えると訴える。
「『家での時間を楽しもう』っていうフレーズ、気持ち悪いです。そんなに家って“そもそも楽しくない”前提なのかって言いたくなります。わざわざ楽しもうとしなくてもよくないですか? “普通”ですよ、“普通”。自分が過ごしやすいようにしていればいいだけです。僕なんてもともと早く家に帰りたくてたまらないタイプ。飲み会にも誘われなくなったし、今、非常に快適に過ごしています。
実は自粛期間中から、猫を飼い始めました。ずっと飼いたかったんですが、会社に行くことを考えると二の足を踏んでいたんです。でも今は在宅が中心。めちゃくちゃかわいくて、ますます家に帰るのが楽しみになっています」(Bさん)
Cさん(20代女性/建設業界)は、ボッチでいる方が気楽だが、社会がそうはさせてくれないのが悩みだった。
例えば、女性社員が集まって食べるランチの慣習。学生時代から女性のグループ行動が苦手で、ストレスでしかなかったが、潮目が変わったのは職場の「3密」対策だ。
「職場でのクラスターを防止するべく、職場でのランチ中は、大人数にならない、あまり近くに座らない、原則会話禁止、食べ終わってからマスクを着用して会話すべし、みたいなルールができました。すると、一人でランチをするのが正当化できるようになったんです。ようやく私が生きやすい時代がきたと思っています」(Cさん)