2011年以来の上昇トレンド突入か
「有事の金」「安全資産」などと言われる金の価格が2016年に入って上昇を続けている。金価格は米ドルと概ね逆相関となるケースが多く、米ドル安になると、金は値上がりしやすい傾向にある。
2月にはイエレンFRB（連邦準備制度理事会）議長が米国の利上げ回数を当初予定していた4回から少なくすると表明。それを受けて為替市場では米ドル安基調が高まり、それと反比例する形で米ドル建ての金価格は上昇。
さらに、金の値上がりは米ドル安の影響だけに留まらない。6月24日に英国のEU（欧州連合）離脱が国民投票により決定すると、金価格は前日より53.35米ドル高（+4.23％）と、年初来でもっとも大きく値を上げた。
米ドル安や米国・欧州の経済不安など、景気の先行き不透明な話題が続く限り、安全資産として金の需要は伸びそうに思える。世界的に有名な投資家、ジョージ・ソロス氏が投資の世界から引退していたにも関わらず、最近になって現役復帰をはたし、金の購入を進めているという話も、金相場への注目度を高めている要因のひとつだろう。
こうした金相場の活気を受けて、金投資の人気も急騰中だ。とはいえ、金の購入方法・取引方法はさまざまある。ここでは代表的なものについて解説しよう。
