自分自身のキャリアを考えるにあたり、「このままでいいのだろうか」や「私はぬるま湯にいるのだろうか」「私は今の時代の潮流からすれば傍流の仕事ばかりしている」などと考えることはあるだろう。だが、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏は「傍流の仕事こそ将来の富を生む可能性がある」と語る。同氏が自身の経験を踏まえた“傍流キャリアアップ論”を展開する。
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先日、NewsPicksの取材を受けたんですよ。同メディアって完全に「意識高い系」の方々が登録している印象で、私みたいに意識が低すぎる人間が出てもいいのかと思ったのですが、色々と反響をいただけたようで安心しました。
それが、〈【中川淳一郎】47歳で引退してアメリカ移住する俺の稼ぎ方・貯め方〉という記事なのですが、その中で「なるほど!」的な反応を多くいただいたのが以下の部分です。自分のコメントですが、引用しますね。
〈仕事って、ちょっとほかと違うことをやると、いずれ生きてくるものなんですよ。たとえば紙メディア全盛の時代にネットニュースがスタートして、俺が2006年に「Amebaニュース」の編集を始めたとき、最初はバカにされました。
でも、それがカネを生むことがわかってきたので、その2年後の2008年ごろからいろんなメディアがネットで始めようと言い出した。そうすると、ネットの編集がわかってる人ってことでお呼びがいっぱいかかるわけです。
メインストリームとはちょっと違うことをやると、その最先端にいる人のように見えるんだなとわかった。〉
最後の「メインストリームとはちょっと違うことをやる」という部分こそ、肝なわけで、「今最先端とされている王道の場所」で仕事をすることは、もしかしたら数年後には「オワコン」的なものになる恐れがあるということです。