出口:家にいる時間が長ければ、これはラッキーと思って、興味があることを勉強してスキルとして身に付ける。語学でも料理でもある程度の腕になれば、人に教えることもできます。
坂東:私は人より優れた才能などないから、と尻込みせずにまずは何にでも挑戦してみることです。そして年齢を言い訳にしない。今日が人生でいちばん若い日。何才からだって新しいことを始められますよ。
出口:「女だから」と囚われることもやめましょう。そうした固定観念が生き方を狭めてしまうのです。失敗しなければ学べないこともありますし、人間なんてみんな“ちょぼちょぼ”でひと皮剥いたら同じなんですから、どんどん失敗したっていいのです。性別フリー、年齢フリーで一度きりの人生ですから何でも好きなことをやったらいい。“私はこれでいいんだ”ともっともっと自己肯定感を持って、好奇心のままに広い世界に飛び込んでほしいです。
【プロフィール】
◆ばんどう・まりこ/昭和女子大学理事長・総長。1946年生まれ。東京大学を卒業後、1969年に総理府に入省。1998年に女性初の総領事(豪州・ブリスベン)に。2001年に内閣府初代男女共同参画局長を務め退官。2004年に昭和女子大学教授、2007年に同大学学長、2014年から理事長、2016年より現職。
◆でぐち・はるあき/立命館アジア太平洋大学(APU)学長。1948年生まれ。京都大学を卒業後、1972年に日本生命保険相互会社に入社。ロンドン現地法人社長などを経て2006年に退職し、同年ネットライフ企画(後のライフネット生命保険)株式会社を設立。社長、会長を10年務めたのち、2018年より現職。
※女性セブン2020年8月20・27日号