海風を感じながらのティータイムや読書、ペットを連れて浜辺を散歩、自宅から歩いてマリンスポーツへ……海辺で暮らすライフスタイルに憧れる人は多いだろうが、通勤時間が長くなるのは辛いもの。何とか東京都内で、海の匂いを感じながら暮らせる街はないだろうか? ライターの金子則男氏が解説する。
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東京都は東京湾に面しており、大島や新島、小笠原諸島も東京都。決して“海なし県”ではありませんが、東京に「海」というイメージがあまり湧かない方も多いでしょう。23区の中で海に面しているのは、大田区、品川区、港区、中央区、江東区、江戸川区の6区。その中から海に近く、なおかつ住む場所がある街を探してみましょう。
まず、都内で一番、海に近い場所を走っている路線が「ゆりかもめ」。青海駅、東京ビッグサイト駅、日の出駅、芝浦ふ頭駅などは海が目の前ですし、お台場海浜公園駅は駅名からして海の香りが漂っています。お台場海浜公園では遊泳はできませんが、砂浜があり、お台場海浜公園駅は「海に近い街」の第一候補になりそうです。ウインドサーフィンなど、マリンスポーツも楽しめます。
波と戯れることができなくても、海が見えるだけで良いというのであれば、湾岸地区のマンションなら、だいたい海が見えます。上述の日の出、芝浦ふ頭に加え、竹芝、汐留、有明(ゆりかもめ)、豊洲、辰巳(東京メトロ有楽町線)、勝どき(都営大江戸線)、東雲(りんかい線)などがその候補。ただ、ここまで挙げた地域に住むには、かなりの経済力が求められます。
気軽に住めるような場所はないものか
もう少し気軽に住める海に近い場所としては、葛西臨海公園駅(JR京葉線)があります。23区内には長らく海水浴が出来る場所はありませんでしたが、2013年から葛西海浜公園で海水浴が可能に。およそ半世紀ぶりに、23区内で海水浴ができるようになったと話題になりました。ただ、葛西臨海公園駅の周辺は倉庫街で、自宅までは最低15分は歩くことになりそうです。