では、「6秒」を乗り越えても、どうしても怒る必要があるときはどうしたらいいのか。そこで考えるべきは“相手に怒りをどう伝えるか”だ。川上さんは「自分や他人を傷つけない、物を壊さない」というルールのもとに、怒りを伝えるとよいと話す。
「ルールに則った上で『私』を主語にして伝えると、自分の権利も相手の権利も尊重しながら、相手に言いたいことを伝えられます」
例えば、在宅勤務の夫が家事をしないときは、「どうしてあなたは家事をしてくれないの」と言うのではなく「家事をしてくれると、私は助かります」と伝える。毎晩リモート飲み会をする夫には、「毎日だと私が困ります。せめて金曜日だけにしてもらえるとうれしいわ」と話す。
「『あなた』を主語にすると、相手は“責められている”とだけ感じ、肝心な『相手にしてほしいこと』が伝わりません。『私』を主語にすることで、自分がどう感じ、どうしてほしいかが、相手に伝わりやすくなるんです」
※女性セブン2020年10月8日号