4月には緊急事態宣言が出され、ステイホームや自粛、時短勤務などで経済が低迷し、各企業の業績が悪化した。まず負の影響が出たのが夏のボーナスだ。ニッセイ基礎研究所上席エコノミストの上野剛志さんが指摘する。
「厚労省が大企業を中心に調査した結果、夏のボーナスは全体で2.1%減でした。なかでも鉄鋼、化学、機械、運輸、サービス業の分野の減少が目立ちました」
そして、さらなる落ち込みが予想されるのが冬のボーナスだ。
「なぜなら、今年4月以降の業績を反映して冬のボーナスの額を決める企業が多いからです。財務省の法人企業統計によれば、4~6月期の収益は全体で売り上げが17.7%減、経常利益が46.6%減と壊滅的な状況でした。これを受けて、冬のボーナスを減額する企業が増えると考えられる。サービス消費は低迷を続けているので、冬のボーナスは夏よりもマイナス幅が拡大するはずです」(上野さん)
※女性セブン2020年10月29日号