『ポケモンGO』効果で株価推移も絶好調の任天堂。6月28日の年初来安値1万3360円から7月19日には年初来高値となる3万2700円まで一気に急騰。関連銘柄もこぞって上昇し、その活況ぶりから市場では「ポケモノミクス」の造語まで飛び出した。22日にはついに日本国内での配信もスタートし、さらなるフィーバーぶりが予想される。
もっとも、「国内配信の開始で好材料出尽くし」という見方も広まっており、今後もこのペースでの株価上昇が続くかどうか、不透明な部分も多い。はたして任天堂に死角はあるのか。カブ知恵代表・藤井英敏氏はこう分析する。
「たとえば『ポケモンGO』がダウンロードランキングで首位から転落するとか、象徴的な出来事でも起こらない限り、株価の大幅な下落は考えにくいでしょう。また、7月19日に年初来高値をつけて、短期的な上値と見た投資家が空売りを積み上げていますが、株を借りて売る空売りは将来的に買い戻さなくてはならず、将来の買い予約となり、これもサポート材料となります」
そのうえで、株価がさらに加速していく可能性もある、と分析する。
「何より任天堂にはポケモン以外にもマリオやドンキーコングといった人気キャラが揃っています。『ポケモンGO』で培ったプラットフォームに乗せて、街中でマリオやドンキーコングと遊べるようなゲームも考えられますし、夢はまだまだ広がる。株価でいえば、この先半年から1年かけて2007年11月1日につけた上場来高値(7万3200円)を超えてくる展開になってもおかしくないと見ています」
株式市場で圧倒的な存在感を示す「モンスター株」の進撃はまだまだ続きそうだ。