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吉野家『牛すき鍋膳』と松屋『牛鍋膳』 食べ比べて分かった方向性の違い

まったくコンセプトが異なる吉野家と松屋

 吉野家『牛すき鍋膳』と松屋『牛鍋膳』について、チェーン店グルメに詳しいフリーライターの小浦大生氏は、こう分析する。

「野菜がたくさん入っている吉野家『牛すき鍋膳』は、しっかりとすき焼きを再現するメニューであって、牛肉と野菜が同じくらい重要な存在です。当然ながら通常の牛丼とは全く異なるメニューですし、『牛すき鍋膳』というメニュー全体も完成度が高い。

 一方、松屋『牛鍋膳』は、具材は最小限で完全に牛肉がメイン。すき焼きを再現する商品というより、松屋の牛肉をすき焼きだれで楽しむためのメニューと言っていいかもしれません。トッピングについても、基本的には牛肉の味を変えてどう楽しむか、という点にスポットが当たっている印象。ちょっと視点を変えると“通常の牛めしのすき焼きバージョン”という見方もできると思います。

 つまり、吉野家の『牛すき鍋膳』と松屋の『牛鍋膳』はすき焼きだれを使用しているという共通点はあるものの、コンセプトは全く違うもの。完成度の高さに向かう吉野家と、味変などを含めて変化を求める松屋、そういったカラーも出ているような気がします。

 さらに11月4日からはすき家も『牛すき鍋定食』(税込み780円)を販売開始となりました。こちらは多くの野菜を使った“吉野家タイプ”の牛すき鍋です」

 似たように見えて、かなり方向性が異なる吉野家『牛すき鍋膳』と松屋『牛鍋膳』。その違いに注目して食べ比べつつ、体を温めるのも良さそうだ。

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