吉田みく「誰にだって言い分があります」

「なんで使わないの?」って聞かないで… Go Toハラスメントに悩む主婦の嘆息

マウンティング合戦にもうんざり

 磯田さんの言う「喜んで使えない理由」とは、新型コロナウイルスのこと。まだ収束していないこともあり、不要不急の外出を控えているそうだ。磯田さんからすると、Go Toキャンペーンと銘打たれたものは全て不要不急だと思っており、乗り気になれないという。

「『来週は家族でGo Toしちゃうから、レッスンはお休み予定なの』や、『超高級旅館泊まっちゃった〜』という話は嫌なほど聞かされました。毎週マウンティング合戦なのでうんざりですよ」

 実は磯田さんには、Go Toキャンペーンを楽しめない理由が他にもある。それは夫の仕事のことだ。

「夫はアパレルメーカーで働いています。業界はコロナの影響を受けており、今年のボーナスはゼロに近い状態ではないかと心配しています。金銭的な余裕がないことも、Go Toキャンペーンを利用できない理由の一つなんです」

 30年ローンで購入したマイホームの返済計画もくるってしまったという。夫の事情を話す磯田さんの様子から、そうしたお金の心配をすることなくGo Toを楽しめているママ友が、少し羨ましく感じられているようだった。

 ママ友たちが何気なく話すGo Toトークを、もはや嫌がらせのように感じてしまう磯田さん。現在はママ友たちと少し距離を置くようにしたという。自分のいないところで噂話をされているかもしれないという恐怖はあるが、割り切って付き合っていくと語っていた。

 Go Toキャンペーンは、使う人にとっては魅力ある制度であり、何度も利用したくなる気持ちも良く分かる。しかし中には磯田さん夫妻のように、様々な事情から利用を自粛している・せざるを得ない人もいる。

 現在、新型コロナウイルス感染者数は世界中で増加傾向にあり、まだまだ油断はできない。そうした中で磯田さんのママ友たちのように、自分の価値観を押し付けたり、他人が羨むようなエピソードをひけらかしたりするのは控えたほうが良さそうだ。

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