契約した内容は、毎月3000円ほどを2年間で払い終えるコース。一括で支払うと6万円弱と高額だったため、分割支払いを選択したそうだ。
最初のうちは寝る間も惜しんで、テキストを隅から隅まで読みふけった。勉強の合間には占いの館で働く自分の姿を妄想などして、やる気をキープしたそうだ。
それも束の間……。緊急事態宣言が解除され、飲食店の仕事が徐々に通常通りに戻り始めた頃から、森田さんは資格取得の勉強を怠るようになったという。
「毎日忙しいと、なかなか勉強する暇ないですよね。……というか、正直もう占いの勉強はいいかなって思ってて。私、人を占うよりも、自分が占われるほうが好きかもしれないです」
あれだけ熱心になっていた占いの勉強を投げ出した森田さん。しかし、通信講座の毎月の分割払いは続いている。このままではトータル7万円以上の無駄になりかねない。
「なんかもったいないですよね。どうしたらいいと思いますか? フリマアプリでテキストを出品してみました。売れるといいなぁ……」
コロナ禍をきっかけにそれまでの仕事や生活が立ち行かなくなり、様々なチャレンジを始める人は多いかもしれない。今回の森田さんのように、それが挫折に終わるケースもあるだろう。だが、収入減に加え分割での支払いだけが残るようでは、ダブルパンチだ。
将来のための投資は、金銭的な部分はもちろん、それに自分が使える時間も含めて慎重に、計画的に考えたい。