私が考えるフィンテックの「四つの原理」は次の通りだ。
(1)価値があるものは何でも貨幣と置き換えて考えられる。
(2)価値は時間の関数である。
(3)スマホセントリックのエコシステム(スマホ中心の生態系)を使えば、ほぼ瞬時に全世界のどことでも誰とでも取引することができる。
(4)以上三つの原理を実行するために必要な“信用”を(サイバー空間で)提供するものが、国家や金融機関に取って代わる。
要するに、ユビキタス社会では国家や金融機関に頼ることなく「本人が信用を持ち歩けるようになる」わけで、これは画期的なことである。
※週刊ポスト2016年8月12日号