もちろん、相場は、いつまでも一直線に株価が急騰するわけもなく、これから何回も上がったり下がったりという値動きを繰り返しながら進んでいきます。
不動産をみても、地価の上昇はこれから本格化すると見る人も少なくありません。しかし、実際にはすでに相当回転していて、買い手が選び放題だったのはせいぜい今年1月まで。いまや「売ってください」といってもなかなか思うような物件が出回らないような、売り手市場に移行しつつあります。
このように相場が大きく変動するなかで、まず肝に銘じておくべきことは、みんなが浮かれている時ほどリスクが高いということです。そうである以上、「さすがに高いから、ここはやめておこう」といった見送る勇気も、時には必要ではないでしょうか。私はそう思っています。
だからといって、今後、株価も地価も上がらないなどというつもりは毛頭ありません。おそらく株やFX(外国為替証拠金取引)で短期勝負に打って出ても、それなりの利益は望めるでしょう。ただ、それではいかにも忙しい投資になってしまう。そう考えていくと、ここからさらに大きな利益を狙える投資手法は、どうしても限られてくるのではないでしょうか。
(連載「お金持ちの方程式」より抜粋)
※マネーポスト2013年夏号