中国本土株式市場はこの半年間、値固めの状態が続いている。上海総合指数の動きをみると年初の急落後、1月27日に安値2638.30ポイントを付けたが一旦回復、4月13日には戻り高値となる3097.16ポイントを記録した。しかし、その後は比較的狭いレンジでの上げ下げが続いた。7月中旬には4月の高値を抜ける寸前まで買われたものの、その後は調整局面となり、8月8日は3004.28ポイントで引けている。
上海総合指数が上昇相場に乗れない要因として、景気回復の遅れ、企業業績の伸び悩みなどが上げられる。ただし、こうした要因はここ数年変わらない。8月5日時点の市場平均PER(株価収益率)は14.79倍であり、歴史的水準と比べれば、割安とは言えないが、決して割高な水準ではない。
本土市場は元来、需給要因や投資家心理による影響が大きい。今回は政策の変化が市場への資金流入を抑え、投資家心理を落ち着かせているのではないかとみられる。
劉士余氏が中国証券監督管理委員会の主席となって、半年が過ぎようとしているが、新主席が主導した主な政策をまとめると以下の通りである。
・リスクコントロールについてさらに注意を払う
・裏口上場と重大資産リストラ行為の規範化
・虚偽情報によるIPO(新規上場)を厳しく打ち砕き、上場廃止制度の実質的な運用のため、関連する仲介機関を厳しく罰する
・全面的にディスクロージャーの水準を引き上げる
・投機を制限し、インサイダー取引を厳しく打ち砕く
(新浪財経を参考、http://finance.sina.com.cn/focus/liushiyujianguan/)