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技術革新の面で『ポケモンGO』がもたらした最大の功績とは?

 結論として、1990年代はPCの時代(Windowsの登場)、2000年代はインターネットの時代(グーグルの登場)、2010年代はモバイルの時代(iPhoneの登場)、そして2016年の『ポケモンGO』の登場により、2020年代は「ARの時代」になって行くのではないだろうか。これら4つに共通するのは、初めて体験したときに、世界観の変わるような大きなインパクトを覚える点だ。

 ここでARとVR(バーチャルリアリティー、仮想現実)の違いを整理しておこう。VRの世界は完全に現実と遮断されたバーチャル世界で、人々にあたかもそれが目の前にあるような錯覚を起こさせるものだ。例えば目の前にパリの街並みが映し出され、後ろを向いても、前に進んでも、あたかも本当に見ているように360度映像が切り替わって行き、旅行しているような錯覚を与える。旅行気分を味わったり、ゲームに活用したりするのに適しており、2020年にはVRの市場は3兆円になると予想されている。

 一方、ARの市場規模はその頃には12兆円を超えると予想される。VRと異なり現実の世界に適応できるため、利用価値は遙かに高い。文字通り「拡張現実」であるため、実際目の前にある現実の世界がベースとなり、そこに『ポケモンGO』のように情報が重なってくる新たな世界が生まれる。

 今後、ARが普及していく際に重要になってくるのが「スマートグラス」だ。ARはスマートグラスを利用することによって、可能性をさらに大きく広げるだろう。スマートグラスの最大の長所は、両手がふさがらない点(ハンズフリー)だ。歩きながら、運転しながら、電話やLINEが飛び込んできても、前を見ながら音声やジェスチャー指示で対応することができるのだ。マイクやスピーカーも付いており、画面をグラスの上に浮かび上がらせることも可能。いわゆる「歩きスマホ」問題はなくなり、2020年代はスマホが消え、「スマグラ(スマートグラス)」に取って替わるとも言われている。

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