日々の暮らしの中には様々な「手数料」があるが、極力払わずに済ませる方法を探りたい。いったいどうすればよいのだろうか。ファイナンシャルプランナーの丸山晴美氏はこう解説する。
「交渉などで下げられる手数料はあります。たとえば、不動産賃貸契約の仲介手数料は法律で上限(賃料1か月分+消費税)が定められていますが、下限の定めはない。交渉で下げられる場合がある。また、UR(都市再生機構)の物件や公営住宅なら仲介手数料はゼロ。不動産売買手数料も、ネットを中心に展開する業者では、法で定める上限より安いケースがあります」
ネット活用で手数料が削れることは少なくない。
「株の現物取引手数料や携帯電話の契約事務手数料などは、ネット契約だと額が下がったり、ゼロになったりする。明細書もオンラインでの確認に切り替えれば手数料がかからないものが多い」(前出・丸山氏)
役所での証明書発行には「マイナンバーカード」を活用する方法がある。
「現在、カードの発行自体は費用がかからない。カードがあればコンビニで住民票の写しなどが発行可能になり、自治体によっては役所の窓口より手数料が1通100円ほど安くなります」(同前)
また、新型コロナ対策の給付に絡んだ手続きに使う場合、各種証明書の発行が無料になる場合があるので確認したい。
「期間限定のサービスもあります。スポーツクラブなどの入会手数料は、新生活の始まる4月の無料キャンペーンが少なくありません」(同前)
使えるものはすべて使うことで、「手数料ゼロ」の暮らしに近づける。
※週刊ポスト2021年4月2日号