店員に悪質なクレームをする客が増えているという。エス・ピー・ネットワークの「カスタマーハラスメント実態調査(2019年)」によると、カスタマーハラスメントがこの3年で、「増えている・とても増えている」と答えた割合が約56%に上るという。
そうしたモンスター客に遭遇した時、ただ手をこまねいて我慢するしかないのか。中には意外なやり方で“仕返し”に成功した例もあるという。コンビニ勤務の40才女性(パートタイマー)が実体験を紹介する。
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月・水・金曜の23時……。私が勤務するコンビニエンスストアでは、この時間、地獄になります。というのも、決まってあるクレーマーがやって来るからです。50代くらいの男性で、こいつのせいで何人もアルバイトが辞めているのです。たとえ新人が入ってきても、ミスをしたわけでもないのに、
「お前じゃだめだ、ベテランの店員を出せ」
と怒鳴る。お酒を買うときには年齢確認ボタンを押してもらう決まりなのですが、
「おれが20才以下に見えるのか! おれは絶対に押さないから、お前が代わりに押せ」
などと言ってくるんです。
年齢確認を代わりにやるのは違法なので、説得するのに毎回1時間近くかかってしまい、ほかのお客さんが皆帰ってしまいます。たばこもわざと別の銘柄を言っておいて、差し出すと「これじゃない!」と、商品を投げつけてくる。クレームというより嫌がらせですよね。私も仕事を辞めようかと考えていたとき、奇跡が起きたんです。
仕事が終わった深夜の2時に、近所のゴミ捨て場を通ると、そこに例のクレーマーがいたんです! ゴミ出し時間は朝6時以降と決まっているのに、深夜に、それも分別していないゴミを捨てているのを見てしまったんです。