日本人投資家にとっても朗報である。中国・李克強首相は8月16日、国務院常務会議を招集、「深港通に関する準備作業は基本的に完了しており、国務院はすでに“深港通実施案”を批准した」と発言。さらに、中国証券監督管理委員会は同日、ホームページ上で、香港証監会と共同で“深港通”を正式に認可、サービス立ち上げに向けた作業を開始する趣旨の公告を発表した。
深港通とは、外国人個人投資家が香港市場を介して深センA株を買うことのできる制度。その開始が正式に決まったのだ。
これまで、外国人個人投資家は、2014年11月に開始された滬港通(ここうつう)によって、主要上海A株(568銘柄)については売買できるようになっていた。しかし、深センA株については、昨年の株価急騰急落や、年初のサーキットブレーカー制度導入失敗の混乱などにより、サービス開始が遅れていた。
重要なポイントだけ整理しておくと、まず、海外投資家が購入可能な深センA株は、時価総額が60億元以上の深セン成分指数、中小創新指数の構成銘柄、A、H同時上場銘柄。なお、創業板銘柄については、香港側が決める規定を満たす特定の機関投資家のみ売買が可能である。一般投資家については、監督管理事項に関する問題の解決を待たなければならない。