それでも、この男性はもともと住んでいた戸建てがスムーズに売れたというから、まだ恵まれているケースかもしれない。前出・榊氏は「買い手が見つからない物件もたくさんある」と話す。
「近年、郊外の一戸建ての資産価値は非常に低い。6000万円、7000万円のローンをやっと払い終わった物件なのに、売ろうと思ったら500万円でも買い手がつかないことも珍しくない。それが現実です」
子供のために先んじて“実家の処分”をしようとしたら、マイホームの「価値の低さ」に驚くことになるわけだ。
※週刊ポスト2021年6月4日号