遺言書とセットになるのが財産の一覧(財産目録)だ。
「銀行預金なら金融機関名や口座番号、株なら証券会社名や銘柄、所有している不動産の住所などを書いておきます。事前に財産状況を知られたくない場合は金額まで記入する必要はありません。また、口座引き落としになっていて解約が必要になるものは書き留めておくと、亡くなった後の手続きが格段に楽になる。
重要なのは負債です。住宅ローン以外の借金は、どうしても隠したくなりますが、借金の存在を誰かに伝えておかないと、見つけ出すのは預金以上に労力がかかります」
別掲の表には、死ぬ前に家族と相談して準備しておきたい10の手続きをまとめた。相続に関連する財産目録の作成、配偶者居住権の設定などから、生前整理、エンディングノートの作成まで、死後になるべく家族に迷惑をかけないよう心がけたい。
※週刊ポスト2021年6月18・25日号