東大唯一のキャンパスマガジンを発行する学生サークル「時代錯誤社」は、毎年学生に大規模なアンケートを実施。すべての学部・学科の授業を、講義内容だけでなく、理解のしやすさや教員の人柄まで細かく評価し、その結果を『教員教務逆評定』として出版している。履修選択の必需品のため、毎年完売するのだという。教員とてうかうかできない環境というわけだ。
やはり、東大の学習、研究環境は、データで見ても国内随一といえる。東大名誉教授の上野千鶴子さんは、東大の教員1人当たりが見なければならない学生数(ST比。低ければ低いほど手厚く、世界のトップ大学は1桁であることが通例)は他大学と比べて低く、学生は手厚い教育を受けることができ、教員の負担も少ないと話す。
文部科学省の調べでは、全国の大学のST比の平均が15.74人、国立大学の平均が9.27人であるのに対し、東大は7.24人だった。また、2020年の実績では、東大が国から受けた科学研究費助成金の合計は約225億4953万円で、国内の大学ではトップの金額だ。最難関を突破してきた学生たちは、日本で最も恵まれた環境で、その頭脳や人格に磨きをかけるのだ。
※女性セブン2021年7月1・8日号