ポンドのトリビア
松田:イギリスの通貨ポンドは、金融の世界では「スターリング」とか「ケーブル」といった別名でも親しまれてきました。ドルにも「グリーンバック」とか、日本の1万円札にも「聖徳太子」などのニックネームがありますね。聖徳太子はちょっと古いですか?
松井:私は知りません……。
松田:失礼しました。ポンドは私が子供のころは12進法と20進法の入り混じった複雑な数え方だったんです。また、イギリスでは、日銀にあたるイングランド銀行のほかに、スコットランドと北アイルランドにある7つの銀行もポンド紙幣を発行しているんです。
松井:それも初耳です。冒頭からトリビア全開ですね(笑)。
イギリス「音楽」とジョーク
松井:そんなイギリスですが、こと音楽や文化となると、ビートルズやロックの本場ということと、シェークスピア以外はあまり思いつくものがなくて……。
松田:作曲家では、20世紀に活躍したブリテン、エルガーなどは日本でも有名ですね。イギリス人は、300年以上も前に活躍したヘンリー・パーセルに強い誇りを持っているようですが。
松井:シリーズのタイトルである「変奏曲」の名曲のひとつ、エルガーの「エニグマ(謎)変奏曲」はメロディーが美しくて大好きです。小学校の音楽の授業で聴いた「青少年のための管弦楽入門」の正式タイトルも、確か「パーセルの何とか」だったのでは……。
松田:ブリテン作曲「パーセルの主題による変奏曲とフーガ」ですね。
松井:松田さん、まるで音大の先生みたいです(笑)。でも、なぜイギリスに有名な作曲家が少ないのですか?