子供に大まかに希望を伝えておくだけでは不十分ということだ。相続・終活コンサルタントで行政書士の明石久美氏はこうアドバイスする。
「親子の話し合いの場で、希望をしっかりと述べたうえで一緒に葬儀社で見積もりを取ることです。参列者の数や祭壇、お清めの料理やお返しなど、葬儀社に相談しながら詳細に見積もりを取ることで、葬儀の知識がない子供の側にもイメージが共有されて、親の願いが叶いやすくなると思います」
お墓にも親子トラブルはつきものだ。
「たとえば、菩提寺に墓があるのに、遠くて墓参りが大変だからと子供が自分の家の近くに新たにお墓を建て、菩提寺の墓を放置し菩提寺や親戚ともめるケースもある」(明石氏)
自分たち夫婦の望みを叶えたいなら、子供任せにしないことが肝要だ。
※週刊ポスト2021年7月16・23日号