毎月の給料日に固定費以外を全額引き出し、生活費を現金管理するようになるとどうなるか。現金管理に切り替えたばかりの間は、前月までのカードの支払いをしながら現金でやりくりしなければならないため、負担を感じるかもしれない。しかし、やはり現金管理を実践するファイナンシャルプランナーで家計再生コンサルタントの横山光昭さんによれば、最大でも半年で、貯蓄体質に生まれ変わることができるという。
「それまで使っていたカードの支払いが完全に終わる3か月後くらいから、目に見えてお金の流れがわかるようになります。そこからさらに3か月もすれば、現金でのやりくりにも慣れてきて、みるみる貯まる体質に改善されていくはず」(横山さん)
その結果、多くの人が、理想の貯蓄割合である2割をコツコツ貯められるようになっているという。
「たとえば、月末の食費袋。うまくやりくりできて、封筒の中にお金が残っているのは、目で見て、触ってわかる。その達成感が大切です。通帳に記帳するだけでは感じられない、ジャラジャラという音や重み、お金の独特のにおいなど、現物が強いモチベーションになるのです。10万円から50万円、やがては100万円、さらには1000万円まで貯めるのも夢ではありません」(竹谷さん)
結局、現金を手元に置いて、「五感」でお金を感じるのが、いちばんの近道なのだ。
※女性セブン2021年7月22日号