これによって企業や金融機関の外貨調達環境が安定すると見られ、同時に外国人投資家による日本国債買いを抑制する動きにつながった。現に日銀の発表後に国債価格は下がり、金利が上昇(マイナス金利幅縮小)し、結果として負担が縮小する銀行株が大きく上昇した。
つまり、今回の追加緩和は株価対策につながっており、規模の問題はさておき、方向性としては悪くない。
あとは日銀や政府がどれだけ本気で追加政策を打ち出してくるかにかかってくるだろう。たとえば日銀が、ETFの買い入れ額を年間10~15兆円まで増額させれば、日経平均には年間4000~5000円の押し上げ効果が期待できる。
今後の追加政策次第では、年内に日経平均2万円も十分あり得る、と見ている。
※マネーポスト2016年秋号