「住宅に次ぐ大きな買い物」ともいわれるのが、生命保険だ。住宅と同様に、“大きな財産”になり得るものだが、いざ家族が亡くなった時、保険証券の保管場所がわからなくなってしまう人は少なくないという。
だが、心配する必要はない。今年7月1日から、「生命保険契約照会制度」がスタートした。生命保険協会に必要書類を提出すると、協会に加盟する42社に保険契約が存在するかどうかを一括で照会してくれる制度だ。
「契約者や被保険者が死亡したり、認知判断能力が低下したりしている場合、法定相続人や代理人のほか、3親等内の親族などが開示請求できます。どの保険会社と契約しているかわからなくても、生命保険協会が一括で照会して、調査結果を取りまとめて送ってくれるのです」(遺品整理などを手がけるクオーレ代表の竹本泰志さん)
費用は1名につき3000円で、旧姓を含む複数の契約があったとしても、費用は変わらない。相続・終活コンサルタントで行政書士の明石久美さんが言う。
「協会に加盟していない共済や据置保険契約(満期がきても保険会社に預けたままの保険金)などは一括では照会できないので、まずは銀行口座の引き落とし履歴や、年末調整、確定申告の前に郵送される保険料控除証明書を手掛かりに、生命保険の加入の有無を調べましょう」
そのうえで、各共済組合などに連絡すれば、一括照会よりは手間がかかるが、無事“お宝”にたどり着くことができる。
※女性セブン2021年8月19・26日号