ノートPCの小さい画面では作業しづらい──。在宅勤務の作業効率を考えて、液晶ディスプレイ(PCモニター)を購入する人たちがいる。そんな中、通常の「横」ではなく「縦置き」にして作業する人も現れているようだ。なぜ、あえて縦にして利用するのか。実際のユーザーの声から「縦置き」のメリットを探った。
ある量販店関係者は、「PCモニターの『縦置き』へのお問い合わせをいただくようになった」と話す。背景にあるのは在宅勤務での作業効率意識の高まりだという。
「もともと漫画家さんやお医者さんなど、縦モニターを利用する人はいたのですが、在宅勤務になって、ウェブサイトを閲覧したり、Wordを使ったりする機会が多い人からは、『縦に長いモニターのほうが視認できる範囲が広くなるので効率が上がる』という声をよく聞きます。複数のPCモニターでより作業効率を良くしたいというという人は、2台目のモニターとして『縦置き』を検討する人も多いですね。スタンドで高さ、左右・前後の角度調整、回転できるモデルが人気で、入荷後、すぐに売り切れることもあります」
では、実際の使い心地はどうなのか。メーカーに勤務する20代男性・Aさんは、「縦置きは想像以上に快適」だと言う。Aさんは、自宅ではデスクトップPCのモニター1台(27インチ)の環境だったが、今年4月にもう1台24インチのモニターを購入した。
「自宅のPCは仕事でもプライベートでも使っていて、PDFの資料や電子書籍、漫画を読むことが多いので、常時表示させるために買いました。読む媒体が縦に長いなら、モニターは縦のほうが圧倒的に楽。スクロールする回数も少なくなりますし、いろいろなものが格段に読みやすくなりましたね。特に小説や雑誌のような縦表記のものと相性が良いように思います」(Aさん)
縦置きに味を占めたAさんは、7月にはゲーム用途にも対応できる24インチのモニターを追加で購入した。PCでスマホゲームをプレイしたかったからだ。
「家電量販店に行って、スマホのように縦でプレイしたいから、最適なものはないのかと店員さんに相談しました。大画面だと臨場感がすごくて、さながら“巨大スマホ”のようで大満足です」(Aさん)