投資

リートファンドへの資金偏重が継続 懸念すべき点は?

 投資信託市場ではリート(不動産投資信託)を投資対象とするファンドへの資金流入が続いているが、そうした資金偏重に落とし穴はないのか。

 楽天証券経済研究所ファンドアナリストの篠田尚子氏が解説する。

リートファンドへの資金偏重の影響は?

リートファンドへの資金偏重の影響は?

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 7月の国内投資信託市場への資金流入額は529億円と、2か月連続で前月を下回り、また1年8か月ぶりに1000億円の大台割れとなった。

 6月23日に英国のEU(欧州連合)からの離脱が決定し(ブリグジット)、7月前半まで日本の株式市場が円高によって低迷したことが影響した格好だ。

 その後はNYダウの最高値更新など、8月にかけての内外株式市場の上昇によって純資産残高は増加し、7月末時点で59兆5383億円と、再び60兆円が目前となっている。総じて、投資信託マーケットはまずまずの好調といえるだろう。

 ただし、問題点がないわけではない。リート(不動産投資信託)を投資対象とするファンドへの偏重が続いている。

 現在、純資産残高によるランキングをみると、ベストテンには海外リートに投資するファンドが6本も入っている。

 特に、ベストスリーは、『新光 US-REIT オープン』『フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)』『ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)』と、すべて海外リートで、いずれも純資産残高は1兆円を突破している。

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